LMISの機能概要

LMISの機能について理解いただくための前段としてITILプロセスの概要と、LMISがサポートするITILプロセス、LMISの機能の特徴について説明します。

<目次>

ITILプロセスとは


ITILプロセスとは、「イベント管理」、「サービス要求管理」、「インシデント管理」、「問題管理」、「変更管理」、「リリース管理」、「構成管理」の一連の流れのことです。ITILプロセスの流れを以下の図に示します。

 

LMISがサポートするITILプロセス


LMISは、ITILプロセスのうち、「イベント管理」、「サービス要求管理」、「インシデント管理」、「問題管理」、「変更管理」、「リリース管理」、「構成管理」の機能を提供します。LMISがサポートするプロセスの流れを以下に示します。

LMISの機能


LMISの「イベント管理」、「サービス要求管理」、「インシデント管理」、「問題管理」、「変更管理」、「リリース管理」、「構成管理」の機能の特徴を以下に示します。

プロセス

説明

プロセス

説明

イベント管理

サービスの提供において発生した事象(イベント)とその対応を管理するプロセスです。
イベントは、情報として蓄積するか、その重要性によってはインシデント管理へと分類した上で対応します。
発生したイベントについてしかるべき対応がされているかどうかを把握することができ、対応漏れなどを防ぐことができます。

サービス要求管理

サービス要求管理サービスや製品に対する定型的な変更を求めるユーザからの要求を管理するプロセスです。

パスワードリセットやユーザ登録申請など、発生頻度が高く繰り返し実施されるような要求が対象となります。定型的な要求であるため、あらかじめ必要な情報や対応手順を定義しておくことで、素早く漏れのない対応が可能となります。

インシデント管理

製品やサービスに対する問い合わせとその対応履歴を管理するプロセスです。
問い合わせに対する調査方法・結果・回答内容を「インシデント」として登録します。
回答期限など、問い合わせへの対応品質が契約どおり守られているかを確認しながら、業務を進めることができます。
また、問い合わせの内容を蓄積し、そこから二次情報を作成して社内のノウハウとして利用することができます。

問題管理

問い合わせについて根本原因の調査を行い、調査方法、結果、恒久的な対応策を管理するプロセスです。
インシデント管理における調査によって問い合わせが解決しなかった場合に、「問題」へエスカレーションします。
調査方法や結果、対応策を登録することで、エスカレーション元となったインシデントへの恒久的な対応方法を確立します。

変更管理

製品やサービスの変更に伴う作業と計画を管理するプロセスです。
変更作業内容を管理することにより、サービスの変更に伴うインシデント発生などのリスクを低減することができます。
また、製品やサービスに対しての変更要求を各管理プロセスから受け付けることができます。
変更内容が承認された後にその内容をリリースに登録し、そのリリースの結果と連動させることで、変更管理・リリース管理を統合された1つのプロセスとして実現することができます。

リリース管理

本番環境への移行に伴い発生する作業と計画を管理するプロセスです。
承認された変更を本番環境へ確実に反映することを管理することにより、本番環境への移行に伴うインシデント発生などのリスクを低減することができます。
また、構成管理のレコードと関連させることにより構成情報の更新状況を最新に保つことができます。

構成管理

自社が提供するサービス、自社が保有している機器やソフトウェア、文書などを管理するプロセスです。
変更またはリリースに関連付けることで、自動的に構成情報を更新します。