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メール連携設定ファイルは、電子メールからのデータ登録機能を利用する場合に作成します。メールの内容をLMISに取り込むための設定を記述します。

本設定ファイルはLMIS画面から設定の作成・変更・削除が可能です。操作方法については、「メール受信機能の設定」を参照してください。

メール連携設定ファイル(メールアドレス.ini)の基本情報、記述形式、定義内容、定義例などについて説明します。

<目次>

ファイルの基本情報


項目

内容

ファイル名

使用するメールアドレス.ini

例:sample@a1b2c3d4e5f6g7h8i9j0.apex.salesforce.com.ini

組織のアドレスにお客様ドメインのメールアドレスを登録している場合は、「お客様ドメインのメールアドレス.ini」としてください。

ファイル名(CC取り込み用の場合)

使用するメールアドレス.cc

例:sample2@a1b2c3d4e5f6g7h8i9j0.apex.salesforce.com.cc

ファイル保管先

LMISドキュメントフォルダ

フォーマット

テキスト形式ファイル

文字コード

UTF-8(BOMなし)

ファイル反映のタイミング

本ファイルをLMIS上に配置したときに反映します。


記述形式


  • パラメータの値の1文字目には記号を指定します。指定した記号によって、値が以下のとおりに変換されます。
    なお、特記事項に記載がない場合、大文字/小文字を区別しません。

記号

変換方法

特記事項

$

文字列に変換します。
例:ox_sel_inquiry__c=$メール

指定された文字列は大文字/小文字を区別します。

#

数値に変換します。

例:commentkeyLine=#3


_

(アンダーバー)

TRUE、FALSEのいずれかに変換します。

例:approvalMail=_TRUE


@

メール項目から、パラメータに設定可能な値に変換します。指定できるのは以下の項目です。

  • TOMAIL:メールの送信先アドレス

  • CCMAIL:メールのCCアドレス

  • SUBJECT:メールの件名

  • BODY:メールの本文

  • MAIL:メールのFromに含まれるメールアドレス

  • DATE:メールの送信日時

  • DATE_VALUE:メールの送信日

  • HEADER(ヘッダ名):メールのヘッダ

例1:ox_txt_subject__c=@subject 

上記のように指定した場合、メールの件名から値を取得しレコードの件名に設定されます。

例2:ox_txt_subject__c=@header(Message-ID)

上記のように指定した場合、メールヘッダのMassage-IDの値を取得します。

  • パラメータの大文字/小文字を区別しません。(@subject、@SUBJECTは同じパラメータとして認識されます。

  • TOアドレスはメールサービスのアドレスが含まれるため、代入先へメール型項目(最大文字数:80文字)を指定することはできません。

  • HEADER(ヘッダ名)使用例:メールヘッダにあるMessage-IDの値を例2のように取得してレコードに保存しておくことで、実際に送信されたメールのMessage-IDとレコードに保存されているMessage-IDを比較し、メールの漏れがないかを確認できます。

?

メール本文または件名から特定キーワード間の値を取得します。以下の形式で記述します。

?(開始キーワード,終了キーワード,取得場所)

終了キーワードに以下の値が設定可能です。省略値は¥nです。

  • @endbody:開始キーワードから末尾までの値を取得します。

取得場所に以下の値が設定可能です。省略値は@bodyです。

  • @body:メール本文から値を取得します。

  • @subject:メール件名から値を取得します。

例1:?(START,END,@body)

上記のように指定した場合、メール本文中のSTARTという文字列からENDという文字列間の値を取得します。

終了キーワードを指定しない、または¥nを指定すると、開始キーワードから改行までの値を取得します。

例2:?(START,¥n,@body) または ?(START,,@body)

上記のように指定した場合、メール本文中のSTARTという文字列から次の改行までの文字列の値を取得します。

例3:?(START,@endbody,@body)

上記のように指定した場合、メール本文中のSTARTという文字列からメール本文の末尾(改行含む)までの文字列の値を取得します。

  • 開始キーワード、終了キーワードが見つからない場合は、値取得は行われません。

  • 開始キーワードに、カンマ「,」を含めることはできません。

  • 終了キーワードを「文字列¥n」と指定した場合、¥nは文字列として扱われます。改行までを取得したい場合は、「¥n」単体で指定してください。

  • 開始キーワードは省略できません。

  • 開始キーワードおよび終了キーワードが取得場所(本文または件名)に複数ある場合は、最初に見つかった開始キーワードから、それ以降で最初に見つかった終了キーワードまでの値を取得します。

&

オブジェクトを指定し、対象項目の値を取得します。条件値には、データの値を直接指定するか、@マーク、?マーク、変数名、API参照名の併用が可能です。

以下の形式で記述します。

&オブジェクト名(条件項目名,条件値,取得項目)

例1:&User(Username,xxx@unirita.co.jp,ID)
上記のように指定した場合、「xxx@unirita.co.jp」という値でユーザ(User)を検索し、ユーザ名が一致したユーザのIDを取得します。

例2:&Contact(Email,@MAIL,NAME)
上記のように指定した場合、送信元のメールアドレスで取引先責任者(Contact)を検索し、メールアドレスが一致した取引先責任者の名前を取得します。

  • 条件値には、@BODYを使用できません。

  • 条件値に英数が設定されている場合は、全半角/大小文字を区別しません。記号、カナは全半角が別の文字として区別されます。

API参照名

すでに項目に設定した値を使用したい場合は、API参照名を設定することで、同一の値を取得できます。

以下の形式で記述します。

例:

ox_txt_subject__c = @SUBJECT

ox_ltx_content__c = ox_txt_subject__c

上記のように指定した場合、メール件名がレコードの件名に設定され、レコードの件名に設定された値が内容に設定されます。

  • 代入元と代入先のデータ型は一致させる必要があります。

  • API参照名については、「API参照名一覧」を参照してください。

:(変数名)

複数の項目に同じ値を使用したい場合は、変数を使用することで、同一の値を取得できます。

以下の形式で記述します。

例:

ox_txt_subject__c=:VARSUBJECT

ox_ltx_content_c=:VARSUBJECT


[VARIABLE]

VARSUBJECT=@SUBJECT

上記のように指定した場合、メールの件名がレコードの件名、および内容にそれぞれ設定されます。

  • 変数定義セクションに変数を定義する必要があります。

  • 定義した変数の前に、コロン「:」を記述して使用します。

  • 代入元と代入先のデータ型は一致させる必要があります。

  • 変数名は、大文字/小文字を区別しません。

  • 変数については、「変数定義セクション」を参照してください。

date

日付型に変換します。条件値には、@SUBJECT、@BODY、?マーク、変数名、API参照名の併用が可能です。

以下の形式で記述します。

date(条件値,フォーマット)

例:date(@BODY,yyyy年MM月dd日)

1つ目の引数には、条件値として変換前の文字列を指定します。
例では、メール本文(@BODY)を指定しています。この例では「2024年11月11日」のような形式で、日付の文字列がメール本文に入力されるものとします。

2つ目の引数には、条件値で指定される文字に対応するフォーマットを指定します。
この例では、本文の内容「20241111」に合わせた「yyyyMMdd」をフォーマットとして指定します。

  • フォーマットは省略できません。

  • 指定する条件値とフォーマットについては「日付型フォーマット変換表」を参照してください。

  • フォーマットに固定値を使用できません。

  • フォーマットは大文字/小文字を区別します。

  • 条件値に日付型、日時型の値を持つ変数名は使用できません。

  • 条件値に日付型、日時型の項目のAPI参照名は使用できません。

条件値で日付ではない値を変換しようとした場合、メール連携が失敗する可能性があるのでご注意ください

datetime

日付/時間型に変換します。条件値には、@SUBJECT、@BODY、?マーク、変数名、API参照名の併用が可能です。

以下の形式で記述します。

datetime(条件値,フォーマット)

例:datetime(@BODY,yyyy年MM月dd日 HH時mm分)

1つ目の引数には、条件値として変換前の文字列を指定します。
例では、メール本文(@BODY)を指定しています。この例では「2024年11月11日 12時23分」のような形式で、日付と時間の文字列が本文に入力されるものとします。

2つ目の引数には、条件値で指定される文字に対応するフォーマットを指定します。
この例では、本文の内容「20241111 1223」に対応した「yyyyMMdd HHmm」をフォーマットとして指定します。

  • フォーマットは省略できません。

  • 指定する条件値とフォーマットについては「日付型フォーマット変換表」を参照してください。

  • フォーマットに固定値を使用できません。

  • フォーマットは大文字/小文字を区別します。

  • 条件値に日付型、日時型の値を持つ変数名は使用できません。

  • 条件値に日付型、日時型の項目のAPI参照名は使用できません。

条件値で日付/時間ではない値を変換しようとした場合、メール連携が失敗する可能性があるのでご注意ください

number

数値型に変換します。条件値には@SUBJECT、@BODY、?マーク、変数名、API参照名の併用が可能です。

以下の形式で記述します。

number(条件値)

:number(?(START,END,@body))

上記のように指定した場合、メール本文中のSTARTという文字列からENDという文字列間の値を取得し、数値型に変換します。

  • 条件値は省略できません。

  • 条件値については「記述形式」を参照してください。

条件値で数値ではない値を変換しようとした場合、メール連携が失敗する可能性があるのでご注意ください。

定義内容


メール連携設定ファイルは、以下の設定、セクションで構成されます。

  • 区切り文字設定

  • 添付ファイル設定

  • メール承認設定

  • レコード新規登録設定

  • 入力値の切り捨て設定

  • メール処理形式設定

  • HTMLメール解析設定

  • ルーティング設定

  • 活動履歴情報登録セクション

  • 変数定義セクション

  • レコード更新セクション

各設定、およびセクションの属性に定義する内容について説明します。

区切り文字設定

本ファイルで使用する区切り文字を変更したい場合は、以下の区切り文字設定の属性を記述します。

パラメータを記載しない場合、省略値が設定されます。

属性

説明

省略可否

省略値

delimiter

本ファイルの区切り文字を指定します。

ここで指定した区切り文字で、パラメータと値を区切ります。

例:

delimiter=:

approvalMail:_TRUE

'='

添付ファイル設定

添付ファイルの登録方法を変更したい場合は、以下の添付ファイル設定の属性を記述します。

パラメータを記載しない場合、省略値が設定されます。

attachment

メールに添付ファイルがある場合の動作を指定します。

  • TASK:メール受信によって作成される活動履歴に添付ファイルを追加します。

  • PARENT:承認、否認の対象オブジェクトに添付ファイルを追加します。

  • NONE:添付ファイルを追加しません。

例:attachment=PARENT

TASK

attachmentPlace

メールに添付ファイルがある場合に、そのファイルを登録するオブジェクトを指定します。

  • FILE:Salesforce Filesに保存します。

  • ATTACHMENT:添付ファイルに保存します。

例:attachmentPlace=FILE

この設定は、attachmentパラメータが「PARENT」に指定されている場合のみ有効です。
それ以外の場合では、「FILE」値が使用され、Salesforce Filesに添付ファイルが保存されます。

ATTACHMENT

メール承認設定

メール承認機能を利用する場合に、メール承認の設定を記述します。

「メール承認機能」は、LMIS V2.9.0.00以降は非サポートとなっています。

属性

説明

省略可否

省略値

approvalMail

メール承認機能を使用するかを指定します。

  • _TRUE:メール承認機能を使用します。

  • _FALSE:メール承認機能を使用しません。

_FALSE

approvalkeyLine

承認/否認が判断される行数を指定します。

例:approvalkeyLine=#2

なお、メール本文の空行および半角スペース、全角スペース、タブのみの行は、行数としてカウントされません。

#1

commentkeyLine

各オブジェクトの「活動履歴」に記載されるコメント内容を記載する行数を指定します。

例:commentkeyLine=#3

なお、メール本文の空行および半角スペース、全角スペース、タブのみの行は、行数としてカウントされません。

#2

quote

メールの引用記号をカンマ区切りで記述します。引用記号で始まる行は、メール本文の行数としてカウントしません。

例:quote=>,:,|

なお、カンマとカンマの間にスペースがある場合は、それも含めて引用記号とみなします。


レコード新規登録設定

電子メールからのデータ登録機能を利用する場合に、登録するオブジェクトとAPI参照名を記述します。

属性

説明

省略可否

object

登録するオブジェクトを指定します。
例:object=ox_obj_incident__c

×

項目のAPI参照名

登録したい項目のAPI参照名をパラメータ名とし、値を設定します。

API参照名には、「SMOC__」を付けず「ox_」以降の文字列を指定してください。

API参照名が不正な場合、メール連携処理が失敗します。

値の設定に、変数を利用できます。変数を利用する場合は、「:変数名」の形式で設定してください。

×

入力値の切り捨て設定

入力値の切り捨て有無の属性を記述します。

属性

説明

省略可否

省略値

fieldTruncation

文字列長を超えた入力値を、最大文字列長に切り捨てて格納します。

  • ON:切り捨てます。

  • OFF:切り捨てません。

例:fieldTruncation=ON

本設定がOFFの状態で文字列長を超えた入力があった場合、メール連携処理が失敗します。

OFF

メール処理形式設定

テキストメールおよびHTMLメールの処理有無の属性を記述します。

属性

説明

省略可否

省略値

receiveTEXT

テキストメールの処理有無を指定します。

  • ON:処理します。

  • OFF:処理しません。

例:receiveTEXT=ON

ON

receiveHTML

HTMLメールの処理有無などを指定します。

  • ON

  • DIRECT

  • OFF

  • PARSE

例:receiveHTML=ON

ON

recieveHTMLの詳細は以下となります。

パラメータ名

HTMLメール処理

メール本文(@Body)

記述形式

ON

処理する

HTMLメール解析設定で変換して連携

すべて使用可能

DIRECT

処理する

HTMLタグありで連携

(?,&)が使用不可

OFF

処理しない

-

-

PARSE

処理する

HTMLタグありで連携

?:常に件名から取得します。
&:本文(@BODY)を引数に指定した場合は処理しません。

その他の記述形式は「ON」と同様に動作します。

HTMLメール解析設定

メール処理形式設定で、HTMLの処理有無をONにした場合は、HTMLメールが解析、変換されます。

HTMLメールのタグ、テキストの装飾の設定を記述します。

属性

説明

省略可否

タグ名_start

タグの開始時に挿入する文字列を以下の形式で指定します。
タグ名+「_」+start
例:div_start=・

空白スペースは空白スペースを記載します。
エスケープ文字は、改行¥nとタブ文字¥tのみ指定できます。
その他の文字はそのまま表示されます。

タグ名_end

タグの終了時に挿入する文字列を以下の形式で指定します。
タグ名+「_」+end
例:div_end=。

空白スペースは空白スペースを記載します。
エスケープ文字は、改行¥nとタブ文字¥tのみ指定できます。
その他の文字はそのまま表示されます。

上記の例のように指定した場合、以下のように変換されます。

変換前

変換後

<div>aaa</div>
<div>aaa</div>
<div>aaa</div>

・aaa。
・aaa。
・aaa。


指定を省略した場合のHTMLタグの省略値を以下に示します。

タグ

タグの用途

開始時挿入

終了時挿入

hr

横罫線

改行


br

改行

改行


td

テーブルセル


半角スペース

th

テーブルヘッダーセル


半角スペース

label

ラベル


半角スペース

div

ブロック


改行

tr

テーブル行


改行

p

段落


改行

li

リスト


改行

h1

見出し


改行

h2

見出し


改行

h3

見出し


改行

h4

見出し


改行

h5

見出し


改行

h6

見出し


改行

ルーティング設定

メールルーティングの追加設定(ルーティング先の指定および送信元の指定)を実施したい場合は、以下のルーティング設定の属性を記述します。

パラメータを記載しない場合、省略値が設定されます。

属性

説明

省略可否

省略値

successRouting

メールサービス受信時、処理が成功した場合のルーティング先を指定します。
例:successRouting=zzzz@unirita.co.jp

複数のアドレスを指定する場合は、「;」区切りで指定します。
送信しない場合は空白を指定してください。

なし

errorRouting

メールサービス受信時、処理が失敗した場合のルーティング先を指定します。
例:errorRouting=@mail

複数のアドレスを指定する場合は、「;」区切りで指定します。
送信しない場合は空白を指定してください。

@mail(送信元)

routingFrom

メールサービスの受信時、ルーティング先に送るメールの送信元を指定します。

:routingFrom=zzzz@unirita.co.jp

組織のアドレスとして登録されているアドレスのみ指定可能です。

メールサービスアドレスで指定した「コンテキストユーザ」※1

※1:メールサービスアドレスのコンテキストユーザについては、「メールサービスを登録する」を参照してください。

活動履歴情報登録セクション

メール送信によって作成される活動履歴内容を変更したい場合は、以下の活動履歴情報登録セクションの属性を記述します。

このセクションでの指定を省略した場合は、標準の内容で活動履歴が登録されます。

属性

説明

特記事項

[ACTIVITY]

活動履歴の登録内容を更新したい場合に指定します。

省略可能です。

ToDo項目のAPI参照名

登録したい項目のAPI参照名をパラメータ名とし、値を設定します。

API参照名が不正な場合、メール連携処理が失敗します。

値の設定に、変数を利用できます。変数を利用する場合は、「:変数名」の形式で設定してください。

以下の項目は指定できません。

  • 件名

  • コメント

  • 本文

  • 関連先

  • 状況

  • 送信元

  • 承認キー

  • コメントキー

  • 登録分類

  • セクションに対して、一つ以上の項目を設定してください。

  • ToDoの既存項目のAPI参照名には、「SMOC__」を付けず「ox_」以降の文字列を指定してください。

targetMailBody

更新する対象を特定するためのレコード番号を、メールの「件名」ではなく、メールの「本文」から取得する場合に指定します。

:targetMailBody=ON

この値がONの時は、件名にレコード番号が指定されていても無視します。

レコード番号をメール本文から取得する場合、メール本文を編集して削除したり、返信を繰り返すうちにレコード番号がメールアプリケーションによって切り捨てられたりしないように注意してください。

省略可能です。

省略時値はOFF。

targetSearchUpToDown

更新する対象を特定するためのレコード番号をメール本文から取得するときに、本文の先頭から検索するかどうかを指定します。

・ON:レコード番号をメール本文の上から下の方に向かって検索して、最初に見つかったものを選択します。

・OFF:レコード番号をメール本文の下から上の方に向かって検索します、最初に見つかったものを選択します。

:targetSearchUpToDown=ON

この設定は、targetMailBodyがON以外のときは無効です。

省略可能です。

省略時値はON。


変数定義セクション

複数の項目に同じ値を使用したい場合や、レコード更新セクションにて、レコードの条件を指定する場合に、以下の変数定義セクションの属性を記述します。

変数を使用しない場合、このセクションは省略可能です。

属性

説明

特記事項

[VARIABLE]

複数の項目に同じ値を使用したい場合や、レコード更新セクションにて、レコードの条件を指定する場合に指定します。

省略可能です。

変数名

変数名をパラメータ名として、値を設定します。


例:

VARSUBJECT=@SUBJECT


上記のように指定した場合、変数VARSUBJECTに、メールの件名が設定されます。

  • 変数の定義に、変数を使用することはできません。

  • API参照名には、「SMOC__」を付けず「ox_」以降の文字列を指定してください。

  • 変数名は半角英数字、先頭文字はアルファベットを指定してください(先頭に数字は指定できません)。

  • _(アンダーバー)等の記号は使用できません。

レコード更新セクション

以下のような場合に、本セクションの属性を記述します。

  • インシデント管理に関するメールの受信によって、別のオブジェクトのレコードを更新したい場合。

  • メールの受信によって、複数のレコードを更新したい場合。

属性

説明

特記事項

[UPDATEXXXX]

特定のレコードを更新したい場合に指定します。
UPDATEの文字で始まる、複数のセクションを定義することができます。※XXXXは、任意の一文字以上の文字を指定します。
複数のレコード更新セクションが定義されている場合は、XXXXの辞書順に評価を行います。

省略可能です。

EXECUTE

該当のレコード更新セクションを利用するかどうかを、数式形式で指定します。
レコード更新セクションに必ず指定します。
利用する、利用しないを切り替えるほかに、メールの内容に応じて利用するかどうかを決定させることもできます。
値の設定に、変数を利用できます。変数を利用する場合は、「:変数名」の形式で設定してください。

例:利用する場合
EXECUTE=TRUE

例:利用しない場合
EXECUTE=FALSE

例:メールの件名が「TESTMAIL」の時だけ利用する場合
※変数を使用します。
EXECUTE='TESTMAIL'==':SUBJECT'

[VARIABLE]
SUBJECT=@subject

  • レコード更新セクションに必ず指定します。

  • 数式に関しては、Salesforce ヘルプ「コンテキストごとの数式の演算子と関数」を参照してください。

  • 数式に利用できる関数は、以下の通りです。

    • AND

    • BLANKVALUE

    • BR

    • DATEVALUE

    • DATETIMEVALUE

    • FIND

    • IF

    • ISBLANK

    • ISNUMBER

    • MID

    • NOT

    • NOW

    • OR

    • REGEX

    • TEXT

    • TODAY

    • VALUE

  • 数式に使用する文字列は、シングルクォーテーション「'」で囲む必要があります。※変数を利用する場合も同様です。

  • API参照名には、「SMOC__」を付けず「ox_」以降の文字列を指定してください。

TARGET

レコード更新セクションに必ず指定します。

更新したいレコードの項目、および条件を、SOQL形式で指定します。

値の設定に、変数を利用できます。変数を利用する場合は、「:変数名」の形式で設定してください。


例:活動履歴情報を登録せず、イベント管理レコードを更新する時
※変数を使用します。
TARGET=SELECT ID FROM ox_obj_event__c WHERE ID = ':EVTID'


[VARIABLE]
EVTID=&ox_obj_event__c(Name,?([,:,@subject), ID )


例:イベント管理レコードに関連するインシデント管理レコードを、すべて更新する時
※変数を使用します。
TARGET=SELECT ID FROM ox_obj_incident__c WHERE ox_ref_evtNumber__c = ':EVTID'

[VARIABLE]
EVTID=&ox_obj_event__c(Name,?([,:,@subject), ID )

  • レコード更新セクションに必ず指定します。

  • SOQLのSELECT句に、Id項目と、更新対象の項目のAPI参照名を必ず含めてください。

  • SOQLに使用する文字列は、シングルクォーテーション「'」で囲む必要があります。※変数を利用する場合も同様です。

  • API参照名には、「SMOC__」を付けず「ox_」以降の文字列を指定してください。

更新対象オブジェクトの項目のAPI参照名

更新する項目のAPI参照名をパラメータ名とし、値を設定します。

API参照名が不正な場合、メール連携処理が失敗します。

値の設定に、変数を利用できます。変数を利用する場合は、「:変数名」の形式で設定してください。


例:

ox_ltx_content__c=@body

  • セクションに対して、一つ以上の項目を設定してください。

  • API参照名には、「SMOC__」を付けず「ox_」以降の文字列を指定してください。

定義例


#メール承認設定セクション
delimiter=
approvalMail=_FALSE
approvalkeyLine=#1
commentkeyLine=#3
quote=>,:,|
attachment=PARENT

#レコード新規登録設定
object=ox_obj_incident__c
ox_txt_subject__c=@subject
ox_ltx_content__c=@body
ox_ref_customerInfo__c=&Contact(Email,@MAIL, ID )
ox_sel_inquiry__c=$メール

#入力値の切り捨て設定
fieldTruncation=ON

#メール処理形式設定
receiveTEXT=ON
receiveHTML=ON

#HTMLメール解析設定
div_start=・
div_end=。

#ルーティング設定
successRouting=zzzz@unirita.co.jp
errorRouting=@mail

#活動履歴情報登録セクション
#[ACTIVITY]
#sample_addText__c=@subject
#sample_addBody__c=@body

#変数定義セクション
#[VARIABLE]
#SUBJECT=@subject
#MAIL=@MAIL
#CONTACTID=&Contact(Email,@MAIL, ID )
#INCID=&ox_obj_incident__c(Name,?([,:,@subject), ID )

#レコード更新セクション01
#[UPDATE01]
#EXECUTE=TRUE
#TARGET=SELECT ID,ox_ltx_content__c FROM ox_obj_incident__c WHERE ID = ':INCID'
#ox_ltx_content__c=@body

#レコード更新セクション02
#[UPDATE02]
#EXECUTE=TRUE
#TARGET=SELECT ID,ox_ltx_content__c FROM ox_obj_change__c WHERE ox_ref_incNumber__c = ':INCID'
#ox_ltx_content__c=@body

定義例からのコピー&ペーストは行わないでください。文字コードが崩れ、エラーとなる場合があります。

メール連携設定ファイルの評価の流れ


メール連携設定ファイルの評価の流れを、以下に説明します。

1.基本的な設定の評価

 a.メール承認設定の評価

 b.ルーティング設定の評価

 c.メール処理形式設定の評価

 d.HTMLメール解析設定の評価

 e.入力値の切り捨て設定の評価

2.変数定義セクションの評価
以降の処理で使用する、変数を評価します。

3.レコード更新セクションの評価
レコード更新セクションが初めに評価されます。
更新対象レコードが存在しない場合は、次の評価に移ります。

4.レコードの新規登録、または活動履歴情報の登録
メールの件名を評価して、レコードを新規登録するか、活動履歴情報を登録するかが評価されます。
評価後、該当のセクションの内容が評価されて、処理が実施されます。

 a.レコード新規登録設定の評価
 レコード新規登録設定の内容に従って、レコードが登録されます。

 b.活動履歴情報登録セクションの評価
 活動履歴情報登録セクションの内容に従って、活動履歴情報が主レコードに関連付けて登録されます。

注意事項


  • 必ずUTF-8形式で保存してください。UTF-8形式以外の文字コードで保存した場合、正しく設定されないことがあります。

  • パラメータを省略する場合には、属性を削除するか値を空白にします。

  • レコード更新セクションによってレコードが更新された場合、メールの対となるレコード(メールを受信したことの証跡)がいずれのレコードにも残りません。

参考情報


  • ラベルがありません