各プロセスの目的と評価指標

サービス要求管理、インシデント管理、問題管理、変更管理、リリース管理、FAQ管理について、各プロセスの目的と評価指標を示します。

<目次>

サービス要求管理の目的と評価指標


サービス要求管理の目的と評価指標を以下に示します。

目的

サービスに対する要求を低コストかつ迅速に対応する

評価指標

  • 要求対応完了までの平均所要時間

  • 要求ごとの平均コスト

  • サービスごとの要求発生件数

上記の目的の達成を評価できるようにするため、サービス要求の依頼内容、対応結果などを管理します。

インシデント管理の目的と評価指標


インシデント管理の目的と評価指標を以下に示します。

目的

サービス運用状況の回復を促進、業務影響を最小限にする

評価指標

  • インシデントの解決や回避までの平均所要時間

  • SLA範囲内で処理された割合

  • インシデントごとの平均コスト

  • 一次サポートとしてのサービスデスクで完結したインシデントの割合

上記の目的の達成を評価できるようにするため、サービスや製品に関する問い合わせへの対応を管理します。

問題管理の目的と評価指標


問題管理の目的と評価指標を以下に示します。

目的

  • ITサービス品質の改善

  • インシデント量の削減

  • 未解決の問題数の減少

  • 組織的な学習の改善

  • 解決策の蓄積によるサービスデスクの初回問題解決率の向上

評価指標

  • 担当者別の根本原因解決に要した作業時間(工数)

  • 問題の根本原因解決に要した時間

上記の目的の達成を評価できるようにするため、問題解決までの各作業、調査内容、根本原因などを管理します。

変更管理の目的と評価指標


変更管理の目的と評価指標を以下に示します。

目的

  • 緊急変更やパッチ適用を含む変更手続きの策定および周知

  • 変更の評価・優先順位付け、および承認

  • 計画的な変更

  • 変更の状況追跡および報告

評価指標

  • 変更の実装が失敗した件数

  • RFCが許可されなかった件数

  • クローズされずに残っている RFCの件数

  • 予定期間でクローズできなかったRFCの件数

  • インシデントが原因で発生した変更の件数

  • 緊急の変更の件数

  • 変更が原因で発生したインシデントの件数

  • 顧客満足度、ユーザ満足度

上記の目的の達成を評価できるようにするため、サービスや製品に変更内容を管理します。

リリース管理の目的と評価指標


リリース管理の目的と評価指標を以下に示します。

目的

  • リリースに向けた方針の策定と合意

  • リリース計画の作成

  • 関係者との合意

  • リリース失敗時の対応

  • リリース後の成果物/記録の作成

  • リリースにおけるテスト環境の確立

  • リリース手続きの策定

  • リリースの失敗/成功の分析

評価指標

  • スケジュール通りにリリースできた件数

  • リリース後に CMDB が正確である割合

  • テストされずにリリースされた件数

  • リリースが原因で発生したインシデントの件数

  • リリース前のテストの段階で見つかった不具合の件数

  • リリース後に見つかった不具合の件数

  • 未許可のソフトウェアが使用されている割合

  • DSLやDHLに保管されていない、実環境に存在するソフトウェアやハードウェアの件数

  • 顧客満足度、ユーザ満足度

上記の目的の達成を評価できるようにするため、サービスや製品に関する変更作業の計画と実績を管理します。

FAQ管理の目的と評価指標


FAQ管理の目的と評価指標を以下に示します。

目的

  • ユーザの自己解決の促進

  • 問い合わせ対応の工数削減

評価指標

  • 公開後、参照された回数

  • 公開後、利用したユーザ数

  • 公開後、FAQの評価数

上記の目的の達成を評価できるようにするため、FAQ情報の登録からセルフサービスポータルまたは、LMISコンシェルジュでの公開までを管理します。

参考情報