自動リリース管理情報の参考情報

自動リリース管理情報に登録が必要な項目、注意事項などについて説明します。

<目次>

自動リリース管理情報の登録項目


自動リリース管理情報として登録が必要な項目を以下に示します。

分類

項目

説明

必須

分類

項目

説明

必須

基本情報

スケジュール日時

自動リリースを実行する日時を指定します。

配布オプション

モジュール配布のオプションとして、以下のどちらかを選択します。

  • [上書き]
    処理前の配布先パスに対して、配布元パスの内容で上書きします。

  • [置換え]
    処理前の配布先パスに対して、配布元パスの内容で置き換えます。

配布オプションごとの動作の違いについては、「配布オプションの違い」を参照してください。

自動リリース実行サーバ

AutomaticReleaseが構築されているサーバを選択します。

配布元情報

配布元サーバ

ハードウェアのルックアップ検索で、配布するモジュールを配置しているマシンを選択します。

ハードウェアのルックアップ検索では、ハードウェアのレコードで、自動リリース情報セクション情報が登録されているレコードが検索対象になります。

配布元パス

配布するモジュールを配置しているファイルまたはフォルダをフルパスで指定します。
指定例:「C:¥配布元¥main.exe」

ワイルドカードでの指定はできません。

配布先情報

配布先サーバ

ハードウェアのルックアップ検索で、モジュールの配布先マシンを選択します。
ハードウェアのルックアップ検索では、ハードウェアのレコードで、自動リリース情報セクション情報が登録されているレコードが検索対象になります。

配布先パス

配布モジュールを配置するフォルダをフルパスで指定します。
指定例:「C:¥配布先¥sample」

ファイルのパスは指定できません。また、ワイルドカードでの指定はできません。

実行時オプション情報

先行自動リリース

登録している自動リリースに先行する自動リリースを設定したい場合、先行する自動リリースの自動リリース管理番号を指定します。
関連リリースが同一の自動リリース管理レコードのみ、先行自動リリースとして選択できます。

-

リカバリ設定

自動リリースの処理が何らかの理由で失敗した場合、配布先パスを自動リリース実行前の状態に自動で復元するかどうかを選択します。

  • [ON]:自動でリカバリを実行します(デフォルト)。

  • [OFF]:リカバリを実行しません。

[ON]を選択した場合、自動リリース処理が成功しても、LMISへの最終的なステータス反映に失敗したときは、リカバリ処理は実施されません。

ホールド設定

ホールド設定の要否として、以下のどちらかを選択します。

  • [ON]:スケジュール日時になったときに、自動リリースの実行を一時停止し、最終確認をします。

  • [OFF]:スケジュール日時になったら、自動リリース処理をそのまま実行します(デフォルト)。

想定処理時間(分)

自動リリースの処理に掛かると想定される時間を設定します。
自動リリースのステータスが実行中になってから計測を開始し、想定処理時間を上回っても処理が完了しない場合は、自動リリース管理の所有者にアラートメールを通知します。
入力を省略した場合、アラートメールは通知されません。

-

リリース実施前処理

  • 配布先でリリース処理を実行する直前に実行したいスクリプトがある場合は指定します。
    実行するスクリプトは、あらかじめAutomaticReleaseサーバ内のスクリプト置き場に配置しておきます。

  • スクリプトの形式は、Windows 環境ではbat 形式、Linux、UNIX環境では sh形式のファイルに対応しています。

  • スクリプトのリターンとして、以下を指定してください。
    ・0:成功
    ・0 以外:失敗

  • リリース実施前のスクリプトが失敗した場合は、自動リリースの処理を失敗として完了します。

  • UNIX、Linux環境でスクリプトを実行する場合は、設定するスクリプトがプログラムとして実行可能な設定になっている必要があります。

-

リリース実施前処理実行サーバ

ハードウェアのルックアップ検索で、リリース実施前処理を実施するマシンを選択します。
指定を省略した場合は、配布先サーバでリリース実施前処理を行います。

-

リリース実施前処理引数

リリース実施前処理に追加で指定する引数を指定します。
指定された引数に続いて、末尾に以下の固定引数が追加されます。

  1. 自動リリース管理番号

  2. 配布元サーバ名

  3. 配布元パス

  4. 配布先サーバ名

  5. 配布先パス

引数は、以下のように指定してください。
指定例:「param1 param2 param3」

-

リリース実施後処理

  • 自動リリースの処理を実行後、配布先で実行したいスクリプトがある場合は指定します。
    実行するスクリプトは、あらかじめAutomaticReleaseサーバ内のスクリプト置き場に配置しておきます。

  • スクリプトの形式は、Windows 環境では bat 形式、Linux、UNIX環境ではsh形式のファイルに対応しています。

  • スクリプトのリターンとして、以下を指定してください。
    ・0:成功
    ・0 以外:失敗

  • リリース実施後のスクリプトが失敗した場合は、リカバリ処理を実施した上で、自動リリースの処理を失敗として完了します。

  • UNIX、Linux環境でスクリプトを実行する場合は、設定するスクリプトがプログラムとして実行可能な設定になっている必要があります。

-

リリース実施後処理実行サーバ

ハードウェアのルックアップ検索で、リリース実施後処理を実施するマシンを指定します。
指定を省略した場合は、配布先サーバでリリース実施後処理を行います。

-

リリース実施後処理引数

リリース実施後処理に追加で指定する引数を指定します。
指定された引数に続いて、末尾に以下の固定引数が追加されます。

  1. 自動リリース管理番号

  2. 配布元サーバ名

  3. 配布元パス

  4. 配布先サーバ名

  5. 配布先パス

-

注意事項


  • 自動リリース管理のスケジュール日時は、Salesforceの停止時間帯を避けてください。
    自動リリース処理はユーザのローカル環境で行われるため、Salesforceが停止している時間帯も実行できますが、Salesforce上で稼働しているLMISへステータスを更新する処理で失敗する可能性があるためです。
    Salesforceの計画停止のスケジュールや現在の稼働状況は、サイドバーの[Salesforce 稼働状況]リンクから確認できます。


  • [配布元パス]、[配布先パス]、[リリース実施前処理]、[リリース実施後処理] 、[リリース実施前処理引数]、[リリース実施後処理引数]にシングルクォーテーションを使用する場合、エスケープ処理により文字数が増えるため、長い文字列を使用すると、文字列の最大長を超えて入力内容が欠損する可能性がありますので注意をしてください。
    シングルクォーテーション 1文字につき6文字の文字列に置き換えます。


  • 自動リリース処理は以下のように実行されるため、スケジュールした日時と実際に実行される日時に、ずれが発生することがあります。

リリース実施前処理、リリース実施後処理の実行について


[リリース実施前処理引数]、[リリース実施後処理引数]は、リリース実施前処理・リリース実施後処理のスクリプトに以下のように引き渡され、処理が実行されます。

実行スクリプト名 %1 %2 ... %n %n+1(自動リリース管理番号) %n+2(配布元サーバ名) %n+3(配布元パス) %n+4(配布先サーバ名) %n+5(配布先パス)

上記の「%n」までが、ユーザがLMISで指定している[リリース実施前処理引数]または[リリース実施後処理引数]です。

リリース実施前処理で実行されるコマンドの例

自動リリース管理情報として以下のように設定した場合に、リリース実施前処理で実行されるコマンドの例について説明します。

上記の設定をした場合、リリース実施前処理では、以下のコマンドが実行されます。

case1_before.bat arg1 arg2 arg3 "ARL-00000100" "XXXXXXX" "C:\Program Files\base" "YYYYYYY" "C:\Program Files\dest"

この場合に、「case1_before.bat」には、以下の引数が引き継がれます。

  • 第1引数:arg1

  • 第2引数:arg2

  • 第3引数:arg3

  • 第4引数:"ARL-00000100"

  • 第5引数:"XXXXXXX"

  • 第6引数:"C:\Program Files\base"

  • 第7引数:"YYYYYYY"

  • 第8引数:"C:\Program Files\dest"

注意事項

ユーザが設定している引数が閉じられていない場合、引数の区切りが正確に判定できなくなるため、引数順が崩れる場合があります。

たとえば、リリース実施前後引数にダブルクォーテーションなどを含む場合は、ダブルクォーテーションを閉じていないと後続の引数の整合性が崩れ、正しく引数が渡らないことがあります。

エラーの例について説明します。

上記のように設定した場合、リリース実施前処理で実行されるコマンドは以下のようになり、エラーになります。

case1_before.bat "arg1 arg2 arg3 "ARL-00000100" "XXXXXXX" "C:\Program Files\base" "YYYYYYY" "C:\Program Files\dest"

この場合に、「case1_before.bat」には、以下の引数が引き継がれます。

  • 第1引数:"arg1 arg2 arg3 "ARL-00000100" "XXXXXXX" "C:\Program

  • 第2引数:Files\base" "YYYYYYY" "C:\Program

  • 第3引数:Files\dest"

第3引数が閉じられていないため、バッチの内部処理が正常に実行されません。

実施前後処理は、AutomaticReleaseで設定する前に、実行する環境で動作確認を実施した上で使用されることを推奨します。


配布オプションの違い


[基本情報]の[配布オプション]欄で、モジュール配布のオプションとして[上書き]または[置換え]を選択します。[配布オプション]の指定と[配布元パス]の指定によって動作が異なります。それぞれの動作について説明します。

配布元パスをファイルで指定した場合

配布元パス、配布先パスとして、以下の内容を指定した場合の動作について説明します。

項目

指定内容

項目

指定内容

配布元パス

/baseDir/def.txt

配布先パス

/distDir

配布オプションごとの動作を以下に示します。

  • 配布オプションで[上書き]を選択したとき
    distDirにdef.txtを追加します。
    すでに同名のファイルが存在していた場合は上書きします。

     

  • 配布オプションで[置換え]を選択したとき
    distDir内をbaseDirと完全に同じ構成にします。

配布元パスをディレクトリで指定した場合

配布元パス、配布先パスとして、以下の内容を指定した場合の動作について説明します。

項目

指定内容

項目

指定内容

配布元パス

/baseDir

配布先パス

/distDir

配布オプションごとの動作を以下に示します。

  • 配布オプションで[上書き]を選択したとき
    distDirにbaseDirディレクトリを追加します。
    すでに同名のファイルが存在していた場合は上書きします。



  • 配布オプションで[置換え]を選択したとき
    distDirにbaseDirを追加します。

参考情報


  • 類似した内容の自動リリース管理情報を複数登録したい場合は、[コピー登録]ボタンをクリックし、自動リリース管理情報を複製してください。

  • 自動リリース管理情報を誤って登録した場合に破棄したいときは、「自動リリース管理情報の破棄」を参照してください。

  • リリース管理と自動リリース管理の関係を以下に示します。