エスカレーション設定ファイル(LMIS_EscalationSetting)
エスカレーション設定ファイルは、Lightning Experience環境でレコードをエスカレーションする機能で使用します。
本設定ファイルはLMIS画面から設定の作成・変更・削除が可能です。操作方法については、「エスカレーション機能の設定」を参照してください。
エスカレーション設定ファイル(LMIS_EscalationSetting)の基本情報、定義内容、定義例などについて説明します。
<目次>
ファイルの基本情報
項目 | 内容 |
---|---|
ドキュメント名 | LMIS_EscalationSetting |
ドキュメントの一意の名前 | 任意 |
ファイル保管先 | LMISドキュメントフォルダ |
フォーマット | テキスト形式ファイル |
文字コード | UTF-8(BOMなし) |
ファイル反映のタイミング | 本ファイルをLMIS上に配置したときに反映します。 |
定義内容
指定される属性
以下の属性をJSON形式で記述します。1つのファイルに複数のエスカレーション設定を定義することができます。
属性 | 説明 | 省略可否 | 省略値 | |
---|---|---|---|---|
recordtypeFrom | エスカレーション元のレコードタイプのAPI参照名を指定します。 エスカレーション元のレコードタイプのAPI参照名に一致する設定が無ければ、エスカレーション元のレコードタイプが指定されていない設定を参照します。 | ○ | デフォルトレコードタイプ | |
objectFrom | エスカレーション元のオブジェクトのAPI参照名を指定します。 標準オブジェクト(取引先責任者など)およびカスタムオブジェクト(インシデント管理やサービス要求管理など)が指定できます。 | × | ||
recordtypeTo | エスカレーション先のレコードタイプのAPI参照名を指定します。 | ○ | デフォルトレコードタイプ | |
objectTo | エスカレーション先のオブジェクトのAPI参照名を指定します。 標準オブジェクト(取引先責任者など)およびカスタムオブジェクト(インシデント管理やサービス要求管理など)が指定できます。 objectFromと同一のオブジェクトも指定できます。 | × | ||
displayNo | エスカレーション画面でのオブジェクト選択リストの表示順序を指定します。設定された値の小さいものからより大きなものの順番で表示されるようになります。連続した数値にする必要はありません。 | × | 定義されている順番で表示されます。 | |
copy | エスカレーション先の項目(TO)とエスカレーション元の項目(FROM)の定義をペアで指定します。値をコピーする項目のペアは複数指定することができます。 | × | ||
From | エスカレーション元の項目を指定します。エスカレーション元のAPI参照名の他に、文字列や数値などの固定値を指定することができます。 | × | ||
To | エスカレーション先の項目を指定します。エスカレーション先のAPI参照名を指定します。 | × | ||
updateData | エスカレーション実行後に、エスカレーション元レコードの項目の値を更新することができます。 | ○ | 更新を実施しない。 | |
From | エスカレーション実行後に更新する値を指定します。 | ○ | ||
To | エスカレーション実行後に値を更新したい項目を指定します。 | ○ | ||
relation | エスカレーション元オブジェクトとエスカレーション先オブジェクトがN対Nの関連の場合、レコードの関連付けを行うかどうかを設定します。関連付けを行う場合には、関連情報を一時的に保持する項目を指定します。 例:SMOC__ox_ltx_debug__c | ○ | 関連付けしない。 |
パラメータ値の指定内容
分類 | 指定形式 | 説明 |
---|---|---|
文字列型 | $ | 文字列に変換します。 例:"From":"$aaa" "aaa"という文字列がコピー先の項目に登録されます。 |
数値型 | # | 数値に変換します。 例:"From":"#100" 100という数値がコピー先の項目に登録されます。 |
チェック型 | _ (アンダーバ―) | TRUEまたはFALSEに変換します。 例:"From":"_TRUE" |
API参照名 | レコードのAPI参照名を指定することによって、その項目の値がコピーされます。 レコードを単純にコピーする場合は、コピー先とコピー元で指定する項目のAPI参照名は同じになります。 |
定義例
[
{
"recordtypeFrom":"",
"objectFrom":"SMOC__ox_obj_service__c",
"recordtypeTo":"",
"objectTo":"SMOC__ox_obj_incident__c",
"displayNo":2,
"copy":[
{"From":"SMOC__ox_txt_name__c","To":"SMOC__ox_txt_subject__c"},
{"From":"Id","To":"SMOC__ox_ref_svcNumber__c"},
{"From":"SMOC__ox_txt_cmnt__c","To":"SMOC__ox_txt_cmnt__c"},
{"From":"SMOC__ox_sel_notifyMail__c","To":"SMOC__ox_sel_customerMail__c"},
{"From":"SMOC__ox_dt_refPrdStart__c","To":"SMOC__ox_dat_surveyStartDate__c"},
{"From":"$aaa","To":"SMOC__ox_ltx_measuresRslt__c"},
{"From":"#100","To":"SMOC__ox_nul_inputMeaTime__c"},
{"From":"_TRUE","To":"SMOC__ox_chk_delete__c"}
]
},
{
"recordtypeFrom":"recordtype1",
"objectFrom":"SMOC__ox_obj_service__c",
"recordtypeTo":"recordtype2",
"objectTo":"SMOC__ox_obj_task__c",
"displayNo":3,
"copy":[
{"From":"SMOC__ox_txt_name__c","To":"SMOC__ox_txt_subject__c"},
{"From":"Id","To":"SMOC__ox_ref_svcNumber__c"},
{"From":"SMOC__ox_ltx_exp__c","To":"SMOC__ox_ltx_cntntRqst__c"}
],
"updateData":[
{"From":"#1000","To":"SMOC__ox_nul_workflowExeNumber__c"}
],
"relation":"SMOC__ox_ltx_debug__c"
}
]
注意事項
必ずUTF-8形式で保存してください。UTF-8形式以外の文字コードで保存した場合、不正な動作となり、エスカレーション処理が正常にできないことがあります。
設定ファイルにコメントを使用することはできません。
パラメータを省略する場合には、属性を削除するか値を空白にします。
User、Group、GroupMember、Queue、QueueSObjectなどの別トランザクションで更新が必要となるユーザ系のオブジェクトについては、この機能を使ってエスカレーションすることができません。
参考情報
レコードのエスカレーションに関しては、マニュアル「ファーストステップガイド レコードのエスカレーション(Lightning)」を参照してください。
レコードでエスカレーション機能を利用できるようにする手順に関しては、「エスカレーション機能を利用する(Lightning)」を参照してください。
本設定ファイルはLMIS画面から設定の作成・変更・削除が可能です。操作方法については、「エスカレーション機能の設定」を参照してください。