[適用済み]Summer20のセルフサービスポータル権限変更について

<目次>

【概要】


Salesforceのバージョンアップ(Summer20)により2020年7月19日からゲストユーザライセンス(セルフサービスポータルユーザ)の権限が変更されます。

変更が適用されると、共有設定の「ゲストユーザのレコードアクセス権を保護」に自動的にチェックが入ります。

この影響により、セルフサービスポータルにログインができなくなり、それ以降のセルフサービスポータル機能が利用できなくなります。

下記「お客様側で実施が必要な作業」を事前に実施して頂くことで、セルフサービスポータル機能を継続して利用可能となります。

お手数ですが、ご確認とご対応をお願い致します。

【適用時期】


下記の日時に本変更の適用が予定されています。

本番環境

  • 2020年7月19日 am1:00 ~ am1:05

対象インスタンス:AP4 AP8 AP9 AP10 AP11 AP12 AP13 AP15 AP20 AP21 AP22

  • 2020年7月19日 am2:00 ~ am2:05

対象インスタンス:AP0 AP3 AP5 AP6 AP7 AP14 AP16 AP17 AP18 AP19 AP28

※インスタンス確認方法については、Salesforce ヘルプ「Salesforce 組織のインスタンスを確認」を参照してください。

※Sandboxプレビュー環境の適用時期は2020年5月30日~5月31日になります。

Sandboxプレビュー環境の適用についてはSalesforce ヘルプ「Summer20 Sandbox プレビューのお知らせ」を参照ください。

 開発中のSandbox環境にてセルフサービスポータルを継続してご利用したい場合は、弊社サポートセンターへご連絡ください。

【本影響を受けるお客様】


セルフサービスポータルをご利用されているお客様

【お客様側で実施が必要な作業】


本手順の全体の流れを記載します。以下の図のフローで対応を行ってください。

※本作業はシステム管理者で行ってください。

「共有ルール」の確認


本対応を行う前にお客様の環境が次の条件に当てはまるかの確認をお願いします。

 

いずれかのオブジェクトに共有ルールを作成している

※「共有ルール」の確認方法は後述の【確認方法】に記載があります。

上記に当てはまる場合は、別途個別対応が必要となります。(2)対応の実施は行わないでください。

弊社サポートセンターまでご連絡ください。

【確認方法】

「共有ルール」の確認方法は以下の手順をご参照ください。

  1. [設定]-クイック検索より「共有設定」を検索します。

     

  2. 遷移画面より下にスクロールしていくと以下の共有ルールの一覧画面が表示されています。

     

  3. いずれかのオブジェクトに共有ルールを作成している場合は、弊社サポートセンターにご連絡ください。


※共有ルールが作成されていない場合は次の(2)対応の実施を行ってください。

対応の実施


※注意:本作業を行う場合は作業が完了するまでセルフサービスポータルが使用できなくなります。セルフサービスポータルのメンテナンス期間を設けて頂いて、その期間で作業を実施頂くようお願いいたします。

【対応1】障害修正用のパッチ適用

以下の手順に従ってパッチを適用してください。

  1. [設定]-クイック検索より「インストール済みパッケージ」を検索します。



  2. インストール済みパッケージの「LMIS」をクリックします。



  3. バージョン名を確認します。



  4. 障害修正用パッチのインストールURLをサポートセンターより提供させていただきますので、共通手順書に従いバージョンアップを実施してください
    共通手順書については「LMIS バージョン共通バージョンアップ手順書」を参照してください。

  5. 3で確認したバージョンに該当するバージョンアップ手順を実施してください。
    バージョンアップ手順書については以下の表を参照してください。

バージョン

適用パッチ

バージョンアップ手順書

バージョン

適用パッチ

バージョンアップ手順書

V1.4.0 Lv02

V1.4.0 Lv02-7

無し

V2.1.0Lv00EN

V2.1.0Lv00_EN-1

V2.1.0.00_EN-3

無し

V2.1.0.00

V2.2.0.00

V2.2.0.00-4

無し

V2.3.1.02

V2.3.1.02-4

無し

V2.4.0.00








V2.8.0.03-2

V2.4.0.02

V2.5.0.00

V2.5.0.01

V2.6.0.00

V2.7.0.00

V2.7.0.01

V2.8.0.00

V2.8.0.01


【対応2】ゲストユーザプロファイルの権限を確認

以下の手順に従って設定を行ってください。

  1. ゲストユーザプロファイルの権限を確認します。
    ※ゲストユーザプロファイルの確認の仕方は「セルフサービスポータル構築ガイド オブジェクト権限を設定する」を参考にしてください。

  2. プロファイルの中の「カスタムオブジェクト権限」を確認し、基本アクセスに「参照」が付いているオブジェクトを確認します。

    「レイアウト定義」は確認対象から除きます。

    「参照」が付いているオブジェクトには「【対応3】共有ルールの作成」で追加の手順を行ってください。

    「インシデント管理」と「サービス要求管理」で意図的に基本アクセスの「削除」を付けていないオブジェクトには「【対応4】削除ボタンを非表示にする」で追加の手順を行ってください。

     

     

  3. 「承認者」、「セルフサービスポータル」、「評価」に「参照」がついていない場合は「参照」にチェックを入れてください。

    ※元々ついていた権限は外さないでください。


【対応3】共有ルールの作成

以下のオブジェクト対応表を基に共有ルールを作成します。次の手順に従って設定を行ってください。

【オブジェクト対応表】

オブジェクト

対応

オブジェクト

対応

取引先
承認者
セルフサービスポータル
評価

共有ルール作成

取引先責任者

共有ルールが表示されている場合、共有ルールを作成

サービス

サービス契約に「参照」がついている場合共有ルールを作成

ユーザ

セルフサービスポータルの入力フォームで、ユーザを参照する項目を利用している場合作成

【対応2】ゲストユーザプロファイルの権限を確認」で確認した基本アクセスに「参照」が付いているオブジェクト

共有ルール作成

 

1.[設定]-クイック検索より「共有設定」を検索します。

 

2.組織の共有設定の[編集]ボタンをクリックします。


3.一番下までスクロールし、「ゲストユーザのレコードアクセス権を保護」にチェックを入れます。


4.[保存]ボタンをクリックして、変更内容を保存します。

5.共有設定の画面から画面下部の「共有ルール」までスクロールします。共有ルールに表示のあるオブジェクトで「取引先共有ルール」、「取引先責任者共有ルール」を確認します。
※「取引先責任者共有ルール」が表示されていない場合があります。

 

6.以降の手順は、「取引先共有ルール」を例に説明します。
「取引先共有ルール」の[新規]ボタンをクリックします。


7.遷移先の画面で以下のように記載し、保存をクリックします。

項目

項目

表示ラベル

Summer20
※複数のセルフサービスポータルを構築している場合は末尾に1から順に数字を記載してください

ルール名

Summer20
※複数のセルフサービスポータルを構築している場合は末尾に1から順に数字を記載してください

ルールタイプ

条件に基づくゲストユーザアクセス

条件

オブジェクト:「セルフサービスポータル」、「評価」、「承認者」以外

項目:「既存ワークフロー制御フラグ」

演算子:「次の文字列と一致する」

値:「ON」

オブジェクト:「セルフサービスポータル」、「評価」、「承認者」

項目:「所有者ID」

演算子:「次の文字列と一致しない」

値:「''」

共有先

ゲストユーザの名前 ※複数のセルフサービスポータルを構築している場合は複数の名前が表示されます。それらすべてのゲストユーザに共有ルール作成してください。

※セルフサービスポータルのゲストユーザ名の確認方法は「セルフサービスポータル構築ガイド サイトユーザ情報を更新する」を参考にしてください。

※「ステップ5:ユーザのアクセスレベルを選択します」はデフォルトのままにします。

 

8.共有ルールの適用処理が開始されます。適用が完了すると操作ユーザに完了通知のメールが送信されます。

※処理完了には数分かかる場合があります。

 

9.オブジェクト対応表のうち、対応が必要なオブジェクトに対して6~8を参考に共有ルールの設定を実施してください。

 

10.6~9の手順を構築したセルフサービスポータルの数だけ行います

※環境に複数のセルフサービスポータルがあるかどうかは、マニュアル「セルフサービスポータル構築ガイド サイトユーザ情報を更新する」の手順3のサイト一覧に表示されているサイトを確認します。


【対応4】削除ボタンを非表示にする

意図的に「インシデント管理」「サービス要求管理」に「削除」権限を付けていない場合、削除ボタンを非表示する設定を実施してください。

1.LMISドキュメントから[LMIS_PortalSetting]をクリックします。
LMISドキュメントの確認についてはマニュアル「コンフィグレーションガイド 設定ファイルがLMISに登録されているかを確認する」を参照してください。

 

2.[ファイルを表示]を右クリックしファイルを保存します。

 

3.保存したファイルを編集します。
ファイル内[@DEFAULT]の直下に以下を記述します。

※DefaultNameが記載されている場合は[@DefaultNameで指定している名称]の直下に記述します。

・「【対応2】ゲストユーザプロファイルの権限を確認」で確認した「インシデント管理」で意図的に基本アクセスの「削除」を付けていない場合

 ALLOWINCIDENTDELETE=OFF


・「【対応2】ゲストユーザプロファイルの権限を確認」で確認した「サービス要求管理」で意図的に基本アクセスの「削除」を付けていない場合

 ALLOWREQUESTDELETE=OFF


DefaultNameが記載している場合の例

DefaultName=sample
[@sample]
ALLOWINCIDENTDELETE=OFF
ALLOWREQUESTDELETE=OFF

※セルフサービスポータルの設定ファイルについては「コンフィグレーションガイド セルフサービスポータル設定ファイル(LMIS_PortalSetting)」を参考にしてください。

 

4.LMIS_PortalSettingを編集したファイルで更新します。

更新の手順についてはマニュアル「コンフィグレーションガイド 設定ファイルを更新する」を確認してください。

 

以上で手順は完了です。