インパクト表示を確認する
インパクト表示とは、関連情報エクスプローラで、サービス障害時の影響度や予防保守対象の構成情報を視覚的に表示できるようにしたものです。
サービス障害の影響度が高いレコードや構成情報に対してインパクトアイコンが表示されるため、インパクト表示を確認することで、サービスレベルの向上に役立てることができます。
<目次>
- 1 インパクト表示の概要
- 1.1 参考情報
- 2 インパクト表示の利用シーン
- 3 インパクト表示を確認する
- 3.1 参考情報
- 4 インパクト値の詳細
- 5 注意事項
インパクト表示の概要
インパクト表示の対象は、サービスおよびサービスに関連するインシデント、ハードウェア、ソフトウェア、ネットワークのレコードです。
サービスおよびサービスに関連するサービス契約の[利用者数]と[課金単価]を基にインパクト値を算出し、算出したインパクト値がしきい値を超える場合に、該当のレコードに、インパクトアイコンを表示します。インパクトアイコンは、サービスが停止したときの影響度(インパクト)が高いことを示しています。
参考情報
しきい値は、設定ファイルで設定します。インパクト表示のしきい値の設定については、マニュアル「コンフィグレーションガイド 関連情報エクスプローラの設定」を参照してください。
インパクト表示の利用シーン
発生したインシデントの影響度の確認
発生したインシデントに関連するサービス障害の影響度を確認したいときなど、あらかじめ設定したインパクト値を基に、関連情報エクスプローラで影響度を視覚的に確認できます。予防保守対象の確認
障害発生時の影響度が高いサービスを構成する構成情報などは、優先的に冗長構成を構築する必要があります。
関連情報エクスプローラのインパクト表示を確認することで、予防保守対象となる構成情報を事前に把握できます。サービスレベル向上(プロアクティブな対応)が可能となります。
インパクト表示を確認する
インシデント発生時の影響度の確認を例に、インパクト表示を確認する操作について説明します。
1.発生したインシデントを新規に登録します。
インシデントの登録については、「インシデントを登録する」を参照してください。
インシデント登録の際、[関連情報]の[関連サービス]欄で、関連付けるサービスを設定します。
2.登録したインシデントの詳細画面で、[関連情報]ボタンをクリックします。
3.登録したインシデントのインパクト値がしきい値を超える場合は、登録したインシデントのノードがインパクト表示になります。
ノードの背景が赤色になり、インパクトアイコンが表示されます。発生したインシデントは、影響度が高いことを示しています。
4.インシデントが関連するサービスの情報を確認する場合は、インパクトアイコンをクリックして、インパクト表示画面を表示します。
5.インパクト表示の詳細を確認します。
インパクト表示画面の表示項目を以下に示します。
項目 | 説明 |
---|---|
管理番号 | サービスのレコードの管理番号が表示されます。 先頭の地球アイコンをクリックすると、該当のレコードのチャートを表示します。 管理番号のリンクをクリックすると、レコードの詳細画面が表示されます。 |
ステータス | サービスのステータスが表示されます。 |
タイトル | サービスのタイトルが表示されます。 |
所有者 | サービスのステータスが表示されます。 |
サービス契約 | サービス契約がある場合は、矢印アイコンが表示されます。 矢印アイコンをクリックすると、該当のサービス契約のレコードを確認できます。 |
インパクト値 | インパクト値が表示されます。 |
6.該当のサービスに関連するサービス契約を確認するときは、矢印アイコンをクリックします。
[関連取引先]欄で、影響の出る可能性がある取引先を確認できます。
7.画面を閉じるときは、[×]ボタンをクリックします。
参考情報
レコードの一覧で、ヘッダの項目名をクリックすると、レコードを各項目の昇順または降順に並べ替えることができます。
ヘッダの項目名をドラッグ&ドロップすることで、各項目の列を並べ替えることができます。
インパクト値の詳細
インパクト値とは、サービスおよびサービス契約の利用者数と課金単価を基に算出した課金額のことです。
サービスおよびサービス契約のレコードの[利用者数]、[課金単価]に入力した値を基に、以下の式で[課金額]が算定され、インパクト値として表示されます。
課金額 = 利用者数 × 課金単価
関連するサービス契約があるサービスの場合、インパクト値は、関連するサービス契約の課金額を合計した値となります。関連するサービス契約がない場合は、サービスの課金額がインパクト値となります。
また、サービスに関連するハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク、インシデントの場合は、関連するサービスのインパクト値が設定されます。
オブジェクトごとのインパクト値の内容
オブジェクトごとのインパクト値の内容を以下に示します。
オブジェクト | インパクト値 |
---|---|
サービス (関連するサービス契約なし) | サービスの課金額 |
サービス (関連するサービス契約あり) | 関連するサービス契約の課金額の合計 |
サービス契約 | サービス契約の課金額 |
サービスに関連するハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク、インシデント | 関連するサービスのインパクト値 |
インパクト値、インパクト表示の例1
サービスに関連するサービス契約があり、しきい値として100,000が設定されているとします。
(凡例) ○:関連情報エクスプローラで、該当ノードがインパクト表示になります。
なし:関連情報エクスプローラで、該当ノードがインパクト表示になりません。
オブジェクト | [課金額] | インパクト値 | インパクト表示 |
---|---|---|---|
サービス | 50,000 | 120,000 ※1 | ○ |
関連サービス契約A | 80,000 | 80,000 | なし |
関連サービス契約B | 40,000 | 40,000 | なし |
関連ハードウェア | - | 120,000 ※2 | ○ |
関連ソフトウェア | - | 120,000 ※2 | ○ |
関連インシデント | - | 120,000 ※2 | ○ |
注※1 インパクト値は、関連サービス契約Aと関連サービス契約Bの課金額の合計(80,000 + 40,000)となります。
注※2 インパクト値は、サービスのインパクト値が適用されます。
インパクト値、インパクト表示の例2
サービスに関連するサービス契約があり、しきい値として100,000が設定されているとします。
(凡例) なし:関連情報エクスプローラで、該当ノードがインパクト表示になりません。
オブジェクト | [課金額] | インパクト値 | インパクト表示 |
---|---|---|---|
サービス | 120,000 | 80,000 ※1 | なし |
関連サービス契約A | 50,000 | 50,000 | なし |
関連サービス契約B | 30,000 | 30,000 | なし |
関連ハードウェア | - | 80,000 ※2 | なし |
関連ソフトウェア | - | 80,000 ※2 | なし |
関連インシデント | - | 80,000 ※2 | なし |
注※1 インパクト値は、関連サービス契約Aと関連サービス契約Bの課金額の合計(50,000 + 30,000)となります。
注※2 インパクト値は、サービスのインパクト値が適用されます。
注意事項
インパクト表示の対象となるサービスの範囲は 3 階層(孫レコード)までになります。
あるサービスに関連サービスがある場合は、3 階層までの各サービスの課金額の合計値としきい値を比較して、課金額の合計値がしきい値以上になったときに、そのサービスはインパクト表示になります。以下の図は「サービスA」を親レコードとして、4階層まで関連付けているサービスのインパクト表示結果です。
「サービスA」のインパクト表示画面では、以下のように表示されます。